【アメリカ】泡盛の認知度高まる ロスで「日本食の祭典」


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琉球王朝の出店ブースで対応に当たっていた当銘さん(右から2人目)とすしレストラン「カツヤ」のオーナーで南加日本食レストラン協会副会長の上地勝也さん(右)

 カリフォルニアの日系食品メーカーや卸業者ら約150団体が加盟する南加日本食レストラン協会(JRA)は10月29日、ロサンゼルス市のニューオータニホテルで「第7回日本食の祭典」を催した。1999年に創立された同協会は、米社会で日本食への理解を浸透させる目的で同イベントを始めた。

 今回は、2会場で約40の人気店がブースを出店。一度に数種類の日本食や酒が賞味できるという評判が定着し、開場前から行列ができるほどのにぎわいで、訪れた約千人の来場者らは、マグロの解体ショーや創作寿司コンテストなどを楽しむ傍ら、各料理に舌鼓を打っていた。
 酒やビールの各銘柄が出店するコーナーで、ひときわ来場者の目を引いていたのが泡盛「琉球王朝」のブース。「飲み物との組み合わせですしの味が違ってくることに気付いた」というキース・ジョンソンさんは、「5年前に初めてすしを食べて以来、週に一度はすしレストランに足を運んでいる。日本酒は好きだけどカロリーが高いので、焼酎を紹介され、いろんな銘柄を試しているところ。琉球王朝はクリアでおいしい」と話していた。
 製造法や歴史などを質問する米流通業者らの対応に当たっていた当銘由洋さんは、「準備していたすべてが売り切れ。ほとんどの人がロックで飲んでいた。マーケティング次第で米市場での需要拡大は可能。米市場の声を反映させながら沖縄の企業とうまく連携して展開していきたい」と抱負を述べた。
 JRAによると、南カリフォルニアは、2千万人を超える全米最大の外食地帯で、現在、約千店の和洋食店で働く日本人や日系人は約5千人。同協会は、セミナーなどを通じて、衛生管理の向上や労働条件の改善などにも取り組んでいる。
(平安名純代通信員)