【アルゼンチン】年金受給者の拠点発足 玉那覇氏が尽力


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恩給と年金受給者の文化センターを発足したNPO「心」の代表を務める玉那覇オラシオ氏

 県系2世の玉那覇オラシオ氏が代表を務める特定非営利活動法人(NPO法人)「心」は11月25日、ブエノスアイレスの在亜沖縄県連合会館で、アルゼンチン人と日系人の年金受給者200人余を招き、「恩給と年金受給者の文化センター」の発足式を盛大に開催した。
 玉那覇氏は「今、われわれが平和に暮らせるのは全部、一世のおかげだ。高齢を迎え、また言葉の関係もあって困っている日系人を助けてあげるのはわれわれの任務だ」と話し、老人福祉にかかわった動機を説明。「これまでは日系人ばかりだったのが、アルゼンチンに住んでいる以上、彼らと交わるのが当然だと考え、この恩給と年金受給者の文化センターを組織した」と情熱を込めて話した。

 式には、アルゼンチン側から下院議員のオスカル・サーゴ氏や元恩給局のロドリース・バレッタ氏らも出席、来賓あいさつをした。同文化センター会長の山里将祐氏は、関係者にお礼の言葉を述べるとともに、支援と協力を求めた。
 恩給や年金受給者の日系人は、これまでアルゼンチン社会から距離を置いていたが、今後は一緒に活動できるということで、一同大喜び。テーブルに並べられている茶菓子とお茶などの飲み物を味わいながら、舞台で演じられる琉舞を堪能して、午後のひとときを楽しんだ。
(新垣善太郎通信員)