【ハワイ】箏の音色と歌で魅了/嘉屋初子30周年公演


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会場から盛大な拍手が送られた嘉屋初子芸歴30周年記念公演=ホノルル市マミヤ劇場

 「響け箏のしらべ ハワイの空へ」をテーマに、琉球箏曲興陽会の嘉屋初子芸歴30周年記念公演が10月16日、ホノルル市マミヤ劇場で開催された。沖縄からは島袋正雄氏をはじめ20数人、そして嘉屋氏の師匠である照屋勝子氏率いる数人がロサンゼルスから駆け付けた。

 嘉屋氏は、1974年から照屋勝子氏に師事し、80年に教師免許、90年には師範免許を取得。94年「嘉屋初子箏曲教室」を開設し、ハワイの地で、弟子への指導と共に箏曲の普及に貢献してきた。また、三線も野村流音楽協会仲宗根盛松氏に師事し、師範免許を取得している。今年で芸歴30年を迎えた。
 公演は、休憩をはさみ13演目が披露され、地元ハワイの琉球舞踊研究所メンバーと、沖縄からの特別出演で華やかな舞台が繰り広げられた。
 沖縄、ハワイ、ロサンゼルス箏曲興陽会、野村流音楽協会メンバー出演で、「かぎやで風節」「六段菅撹」「すき節」で幕開きが飾られた。玉城流扇寿会師範、安次嶺律子氏は、司会者として各演目を分かりやすく解説する傍ら、舞踊「取納奉行」「本花風」を披露。また、優雅な箏の音色と情緒ある歌声で観客を魅了した島袋正雄氏、さらに嘉屋氏、照屋氏の、箏と歌三線の演奏「仲村渠節」「本調子仲風節」には、会場から盛大な拍手が送られた。
 この公演は師匠、門下生、家族、そしてハワイの琉球芸能関係者の協力を得て、約1年前から実行委員会が編成され企画された。嘉屋氏の30周年という節目に、師匠や周りの人々への感謝の熱い思いが伝わる公演だった。公演後は、市内レストランで関係者出演者によるマハロパーティーが行われた。
 (名護千賀子通信員)