【アメリカ】盛大に創立15周年祝う/ユタ州県人会


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会員ら約300人の参加で盛り上がった米国ユタ州沖縄県人会の創立15周年記念パーティー=ソルトレイク市

 米国ユタ州沖縄県人会(エンヂェル牧志会長)の創立15周年記念パーティーが11月5日、ソルトレイク市内で開かれた。会員をはじめ、約300人が参加するなど盛況で、会員らは県人会活動をさらに活発にしていこうと誓い合った。
 沖縄県人会は15年前に茶飲みグループとして始まり、一時期は琉球舞踊愛好会などとして繁栄し、他州県人会活動などの応援にも駆け付けるほどの勢いで、琉舞グループとして活発化した。
 軍属家族が主で会員の州外への移動が多いことなどから活動もやがて下火になったが、15周年という節目で新たに盛り上げていこうと申し合わせた。現在は女性40人、男性3人の43人で構成されている。

 記念行事は州庁所在地のソルトレイク市の北にあるバウンティフル中学校の体育館で行われたが、予想以上の客の入りで、和気あいあいと盛大な祝賀会となった。
 祝賀会は今年新人賞に輝いたカズコ・リードさん(旧姓宮城、那覇市出身)の箏(琉球箏曲興陽会)の個人演奏で幕を開け、大学留学生の武冨希美(のぞみ)さん(21)、薫さん(19)姉妹(宜野座村出身、日扇会)が「かぎやで風」を披露した。沖縄や県人会15周年の紹介ビデオなど20演目があり、最後は琉球國祭り太鼓と会員、参加者全員によるカチャーシーで幕を閉じた。
 沖縄の文化を十分味わってもらおうと、民芸品の展示や会員全員でティーアンダをかけて作った野菜てんぷら、ウチナーそば、牛と鳥カツ、サーターアンダギーなどが用意され、参加者を楽しませた。
 偶然にもユタ州在住の姉を訪ねて来てパーティーの準備を手伝った赤嶺るり子さん(24)=南風原町=は「ユタ州での楽しい思い出にします」とサーターアンダギーを揚げる役と舞台のプログラムを作る仕事を快く引き受けてくれた。
 今回の行事の総責任者で県人会副会長の悦子・チドウスターさん(43)=旧姓・宮里、那覇市首里出身=は「今回の体験を通して、県人会にみんなが気楽に入れて、趣味や興味を分かち合えるような会に育ってほしい。テーゲー文化とチャンプルー精神の良さを生かしながら島人(シマンチュ)の心を温め合っていきたい」とこれからの県人会運営への抱負を述べた。
 (文・写真=エンヂェル牧志・ユタ州沖縄県人会長)