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「若者の進路実現支えたい」嘉陽田海里さん <私たちのSDGs GSCOメンバー紹介 1 >


「若者の進路実現支えたい」嘉陽田海里さん <私たちのSDGs GSCOメンバー紹介 1 >
この記事を書いた人 琉球新報社

嘉陽田 海里 – Kairi Kayoda-   株式会社リクルート

沖縄県出身。「沖縄の1人1人の子が未来に希望を持ち、夢実現を諦めない世界を描く」というビジョンを叶えるため、新卒入社の県内企業から現職へ転職。高校進路支援部にて首都圏高校生向けの進路教材の渉外営業に従事。東京にて拠点を置く傍ら、一般社団法人サステナブルオキナワのコミュニティチームのメンターとして県内大学生の地域創生活動を支援。2024年度からは同法人の代表理事として本格的な参画を予定。

 ―現在、取り組んでいることを教えてください。

 生活の拠点を東京に置きながら、沖縄の若者達のために何かアクションを起こしたいと思い、2023年4月から一般社団法人サステナブルオキナワの社会人メンターとして活動を始めました。サステナブルオキナワは、沖縄を愛する大学生たちが未来の沖縄のために自分たちが出来ることを考え、精力的に活動を行っている団体です。来年度からは代表理事に着任し、より一層学生達の活動伴走を行って参ります。団体に所属している多くの学生たちは、サステナブルオキナワでの活動経験を起点に大学卒業後の進路を決めていることから、夢として掲げている「沖縄の若者達の進路支援」が少しずつ実現できていると出来ていることを実感しています。

 今後もサステナブルオキナワの活動領域を広げていくことで、多くの若者が将来の目標ややりたいことを明確にした上で進路実現ができるよう継続した支援を行っていきたいと考えています。

 ―どのような問題意識から活動を始めたのでしょうか。

 将来の目標がなく、自分がやりたいことが分からずになんとなく日々を過ごしている若者が多い現状を課題と感じています。実際沖縄では、高校卒業後の進路未決定者の数が全国と比較をしてもかなり多く、毎年一定数の生徒は高校卒業後に進学も就職もしない進路選択を行っています。地理的な要因から県外との情報格差が生じやすい特色を持つ沖縄県こそ、若者へのキャリア支援や進路教育に対して取り組んでいく必要があると感じています。

 ―これからの沖縄がどうあってほしいと考えていますか。

 私は「沖縄の1人1人の子どもたちが自分と向き合うことで未来への目標を持ち、進路実現を諦めない世界を描きたい」と考えています。その目標を叶えるために、今は教育教材を扱う民間企業で、東京都の高校生に対して進路教材をお渡しし、生徒の進路選択の支援を行っています。ただ教材を提供するだけでなく、学校現場に足を運んで講演会を行う等、生徒と接点を持つことを大切にしています。先生と生徒に授業で進路教材を活用いただくことで、進学意識の高低に関わらず一律で進路の指導ができる時間を作っています。

 将来的には地元の沖縄に戻りたいと考えており、首都圏の高校生との関わりの中で学んだ進路選択のための視野の広げ方や進路選択の方法、進路のトレンド等を沖縄に還元したいと考えています。離島であるというデメリットを感じさせずに沖縄の子どもたちが視野を広げ、世の中に溢れる情報から自分にとって一番適切な進路選択が出来るような支援を行っていきたいです。