お盆にエイサー、地元ネタたっぷりの新作「おきなわ新喜劇」出演者が語る見どころ◇沖縄芸人ナビ・特別編

  • 沖縄県全体
このエントリーをはてなブックマークに追加


出演者は全員ウチナーンチュ。ガレッジセールのゴリさんと川田広樹さんが座長を務め、2014年に旗揚げした「おきなわ新喜劇」。日曜日は毎週のように「よしもと沖縄花月」で劇場公演を行い、年に1回は県内外でホールツアーを開催しています。今年のホールツアーは『オジーオズお盆~ん!』。公演が近付いてきたということで、どんな事を企てているのか!?出演者に話を聞いてきました! 
(執筆:フリーライター・饒波貴子)


ニヤけちゃうほどワクワクが



稽古の様子は? テーマや内容はどういう風になりますか?まずは、座長のガレッジセールさんに教えてもらいました。


ガレッジセールの川田広樹(かわた・ひろき)さん(左)、ゴリさん(右)

ゴリ:旗揚げ当時から僕が目指している、「沖縄版ミュージカルコメディー」に一歩近付きます! 舞台の中に初めて、エイサー隊を取り入れるんですよ。それが一番の見どころですね。新しい試みにワクワクしていて、今から顔がニヤけちゃう(笑)。今年は「平川美香」という爆弾娘がゲストで来ます。すごく歌が上手いのに、おじさんみたいなメイクでコントやったり、セクシーな格好をしながら体の肉を揺らして踊ったりとか、変なキャラクターの持ち主なので、どれくらい舞台を壊してくれるのか楽しみにしています。そしてカシスオレンジというコンビとピンのA16(エーイチロー)という3人の若手芸人が、新たに加わりました。感性がすごく良くこれから伸びる後輩だと期待しています。

毎週「沖縄花月」でやっている劇場版とツアーの稽古・・・2つの台本がごっちゃになって、今はみんながパニックになる時期。せりふが飛んで何を言っているのか全然分かんない人もいましたよ(笑)。みんなでフォローするのも大変ですが、本場大阪の吉本新喜劇の一座は、台本2〜3本の掛け持ちが日常。だから僕らももっともっと頑張らなきゃと思います。

僕が演じる「ゴリセクシー」は相変わらずセクシー!本番前日にぎっくり腰にならないように気を付けますので、みなさんも一緒に腰を振ってください!沖縄の歌・舞踊・伝統芸能を織り交ぜた壮大なビジュアルコメディーを最終目標にしている「おきなわ新喜劇」。応援お願いします!

川田:今年のテーマは「お盆」です。沖縄のお盆は独特で、亡くなった身内を思い出して悲しむ時もありますが、家族みんなでお祝いしようよ~という雰囲気もある。この舞台、みなさんに見に来ていただくのはもちろん、ご先祖様たちも見に来てくれるんじゃないでしょうか!? 旗揚げの頃からずっと一緒に舞台に立ってきた福田加奈子さんが去年亡くなりましたが、今年は絶対見に来てくれると思っています。出演者・観客・ご先祖様、みんなで楽しい舞台にしましょう!

8月にプライベートで宮古島に行った時、「今年は来てくれますね、楽しみにしています」と声をかけられてすごくうれしかった。石垣島と宮古島を1年おきに交互に行っていますが、離島にも定着していると実感しました。お盆になると先祖を崇拝する沖縄の人の心を大切にして、離島の人も含めて県民一緒に盛り上がりたいですね。僕以外は変なキャラクターばかりでバカバカしいコメディーを演じていますので、たくさん笑ってください!
 




キャリア豊富な出演者たち



出演者は芸人だけではなく、舞台やテレビでおなじみの方々も! 楽しみにしていること、取り組み方など聞きました。

沖縄文化、味わえる舞台
~普久原 明(ふくはら・あきら)


30年余りお笑いをさせてもらっていますが、子どものころからの憧れだった吉本新喜劇の本場、なんばグランド花月の舞台に立てることも、とても光栄でうれしく思います。舞台に立った瞬間から圧倒されて、ものすごい場所に来たなと感じます。

今回はお盆がテーマ。どのくらい沖縄の風習を伝えきれるのか考えてしまいますが「ウンケー・中日・ウークイ」と呼ぶ3日間があることを本土の方に知ってもらうだけでもいいですよね。家にご先祖様が帰ってきて、3日間一緒に過ごすと知ってもらえますから。

「おきなわ新喜劇」は沖縄の文化がたくさん味わえる芝居。ゲストの平川美香さんは、どれくらいのパワーを持っているのか・・・まだ会ったことがないので楽しみです。



琉舞キャリア50年の新メンバー
~玉城 敦子(たまぐすく・あつこ)


6月から加わったホヤホヤの座員です。私は50年近く琉球舞踊をやっていて琉球舞踊の指導をしながら芝居や組踊も演じ沖縄の芸能を総合的にやってきました。お客さまが笑顔になる喜劇が大好き。踊る時もキレイどころの役は楽しいですが、笑ってもらえるヤナカーギー(三枚目)の役も好きです。

「おきなわ新喜劇」の共演者には子どもや孫世代もいて、家族3世代のよう。一番年上の私がいろいろと教わり、フォローしていただいています。脱線しても戻してくれたり、みなさんが引っ張ってくれるから安心(笑)。

私にとっては全てが新鮮でツアーもとても楽しみです。真面目な顔で琉舞をやっている私もいれば、喜劇を演じる時も私。全てが私自身であり、ガレッジセールさんが座長を務める作品に参加できるのはとてもラッキーで幸せだな~と思っています。
 



昨年の「おきなわ新喜劇」の舞台

切り替え早い女性役に注目
~田仲メリアン~


今回の私の役は一見普通の女性ですが、切り替えがパキパキと早いタイプ。その切り替わりを見てくださいね。実年齢より年上の役を演じるようになり、ステップを登る感覚を持っているんです。お客さまにいかに笑っていただけるかが狙いなので、笑い声が聞こえたら「よっしゃ!」って手応えがあり、うれしいです。

沖縄まで来られない方に会いに行くのがツアー。東京と大阪の沖縄好きな方たちが歓迎してくれるので、とにかく楽しい。でも大阪の会場「なんばグランド花月」はお笑いの聖地なので、その舞台に立つという意味では緊張します。

離島も楽しみで、2年ぶりの宮古島公演がありますが、前回もすごく盛り上がり印象に残っています。宮古島には「キャプテン・メリアン」というステーキハウスがあって、前回ネタに入れたら客席が沸いたことを思い出しました(笑)。土地に合わせたネタで喜んでいただきたいです。



県民に一番見て欲しい
~宝眞榮 日也美(たまえ・ひなみ)


私はやっと2年目。キャリアはまだまだですが長くいる気がして、メンバーは家族みたいかな(笑)!? お兄ちゃんがいて、お父さんもお母さんもいます(笑)。今年はお盆がテーマなので、あらためて大切な行事だと思い直しました。

あの世からご先祖様が帰って来る訳ですから、自分たちがどうするべきか、稽古をしながら考えさせられました。身近な行事なのでなんとなく仏壇に手を合わせ、お供え物をする感覚でいたんです。「おきなわ新喜劇」は身近な風習や文化を知るいい機会だと思っています。

沖縄について楽しく学べるこの舞台。他県の方に見ていただきたいですが、一番見てもらいたいのは沖縄県民です。日曜日は毎週のように沖縄花月公演がありますし、ぜひ気軽に見に来てください。



3人の新入り座員



よしもと沖縄所属芸人で舞台やイベントで活躍中のフレッシュな3人の、ツアー初参加が決まりました! どんな役で登場するのかも注目です!

初参加で親孝行
~カシスオレンジ~


カシスオレンジの仲村駿稀さん(左)、あらたさん(右)

あらた:同期のありんくりんがツアー初回から参加していたのを指をくわえながら見てきましたが、ついに参加できてうれしい! 大先輩のガレッジセールさんからは、ストーリーに沿っていれば自分の言葉に変えたりギャグを入れてもいいと言われています。とてもうれしいですし、公演中もプライベートでもめっちゃかわいがってもらっています(笑)!そして地元の多くの同級生がチケット買って応援してくれていますし、ツアー参加を一番喜んでいるのは家族なんですよ。

僕のお父さんはいろんなお店に飲みに行って酔っ払っているんですけど、「カシスオレンジがおきなわ新喜劇ツアーに出る!」とお店で話して地元の名護市でめちゃくちゃポスターを貼っているので恥ずかしい(笑)。家族にとっての大ニュースで、ちょっとだけ親孝行ができるので、楽しみながら頑張ります!

仲村:みなさんと仲良くさせていただいていますが、ありんくりんのクリスとは仲が悪いです(笑)。初ツアーは楽しみ半分、怖さ半分が正直なところ。普段は漫才しかしていないので、せりふに合わせて演じることは本当に難しい。でも楽しいですし、せりふを自分なりに考え、ネタにつなげることもできるという気持ちです。「おきなわ新喜劇」に参加するようになって、僕らのレベルが一つ上がったかもしれないという感覚もあります。

僕は宜野座村出身ですが家族や親戚、友達がほぼ見に来ると思います。これだけ成長したと見て分かってもらうために、元カノも来てくれたらいいなと願っているところです(笑)。
 

代打からつかんだチャンス
~A16(エーイチロー)


去年の12月、沖縄花月公演に緊急代打として出番をいただいたんです。ギャグを披露したらうまい具合にハマり「あいつ使えるぞ!」と思われたはず・・・誰も言ってくれませんけどね(笑)。代打期間の3カ月を楽しむ気持ちでいたら、次も出てほしいと言われ今も頑張らせていただいているので、自分の手でチャンスをつかんだと実感しています。大先輩のガレッジセールさんと共演できるのは夢を見ているみたいで、親も喜んでいます。

小学生の時にゴリエちゃんブームで、みんなで「ペコリ〜」って物まねしていたんです。僕は芸人になる前に愛知県で仕事をしていて、「お笑いをやる」と宣言して退職しました。「無理だよ」と真剣に心配してくれた元同僚に、ツアーのチラシをメールしたらすぐに電話をくれ「お前すごいな〜」と驚かれました。大阪まで見に来てくれるそうです。今年は順調過ぎて不安ですがチャンスに必死にしがみついて(笑)、一発ギャグをめちゃめちゃたくさん作ります!



おなじみ座員も出演!



「おきなわ新喜劇ツアー」のレギュラーで、「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」やテレビなどでもおなじみの宮川たま子さんとありんくりん。今年ももちろん出演します!

沖縄だから許される?!
~宮川たま子~


私は沖縄花月の公演には出演しないツアーだけのメンバーなので、東京から来て稽古に参加して宣伝活動に励んでいます。去年は最終公演を前に、一緒にやってきたベテラン女優の福田加奈子さんが急逝しました。稽古中にふと加奈子さんを思い出し、そばにいるような気がするので、みんな同じ気持ちかもしれません。

今回ゲストの平川美香さんとは東京で何度か食事をしましたけど破天荒ですよ〜(笑)。東京ではなぜか「みーかー元気?」と間違われますが、みーかーは私に間違われるみたい。似ているんでしょうね(笑)。毎年思うのが、稽古中のゴリさんと川田さんの指導力の高さ。総合演出を担当するゴリさんは、一人一人への指導が上手い!台本を読み込んでキャラクターやギャグの出し方を考え、相手を立てて面白く見せるんです。沖縄をテーマにしたお笑いを沖縄の芸人で演じられるのはいいなと感じ、沖縄だから許されることがいっぱいあって和みます(笑)。

見終わったら沖縄に行きたくなるのは、独特な文化があるからこその魅力ですよね。ガレッジセール兄さんが作って来た舞台をつなげていく一員として形を整えていきたいですし、芝居を見る習慣が沖縄の人たちになじんでいくといいなと思いながら取り組んでいます。
 

夢は「子ども版おきなわ新喜劇」
~ありんくりん~ 


ひがりゅうたさん(左)クリスさん(右)

クリス:ポスターなどではユタの格好をしていますが、舞台の配役は違うので楽しみにしていてください!「おきなわ新喜劇」は沖縄の人にも文化を教える優しい舞台だと思うんです。演じていて気付くことも多いです。後輩たちに「おきなわ新喜劇」の良さを伝えていくのも、僕たちの仕事だと思っていますし子どもたちにもっと見てもらいたい。学童や保育園児を招待したり、劇場に来ない習慣を突破して気楽に見てもらえるようにしていきたいです。

この公演を県内で広めるために、毎週のように帰って来るガレッジセールさんにも感謝しています。東京の仕事が忙しいのに、それでも帰って来る。僕たちの力になっています。今年からツアーメンバーになったカシスオレンジとA16は、長く座員でいられるように頑張ってほしいです。僕たちより、長く在籍してまとめ役になってくれるかもしれませんね(笑)!?

りゅうた:詐欺師っぽい役を演じる予定です。 僕たちのような20代は自分のことを考えるのに精一杯ですが、ガレッジセールさんは、沖縄のために何かできることとして公演を立ち上げた。ありがたいです。ツアー1回目ではせりふが3つ〜4つでしたが、最近はせりふの量が増え本当にうれしいです。

初参加のカシスオレンジとA16は、感謝の気持ちを表に出した方がいいと思う(笑)。宮川たま子さんが夜中まで宣伝活動をしている姿を偶然見た時には頭が下がり、もっと告知しないといけないと反省しました。将来は「子ども版おきなわ新喜劇」を立ち上げて引き継げるまで頑張りますので、みなさん今年も見に来てください!





【インフォメーション】


第6回おきなわ新喜劇ツアー『オジーオズお盆~ん!』

●日時・会場
【那覇公演】11月6日(水)・7日(木)各18:30開場/19:00開演
会場:琉球新報ホール  
【宮古公演】11月28日(木)18:30開場/19:00開演
会場:マティダ市民劇場

●出演者:ガレッジセール、普久原明、玉城敦子、田仲メリアン、宝眞榮日也美、ありんくりん、カシスオレンジ、A16、宮川たま子
●ゲスト:平川美香 

●チケット
■東京・大阪:前売4000円/当日4500円
お問い合わせ:チケットよしもと ☎︎0570-550-100
■那覇・宮古:前売3500円/当日3900円 中学生以下 前売3000円/当日3400円  
 ※宮古公演のみ自由席
お問い合わせ:ピーエムエージェンシー ☎︎098-898-1331

公式サイト==> http://okinawa-shinkigeki.com



執筆:饒波貴子(フリーライター)

ライタープロフィル
饒波貴子(のは・たかこ)
那覇市出身・在住のフリーライター。学校卒業後OL生活を続けていたが2005年、子どものころから親しんでいた中華芸能関連の記事執筆の依頼を機に、ライターに転身。週刊レキオ編集室勤務などを経て、現在はエンタメ専門ライターを目指し修行中。ライブで見るお笑い・演劇・音楽の楽しさを、多くの人に紹介したい。



前の記事嵐YouTube開設した理由 ド...
次の記事『ドクターX』大門未知子は“社会...