助け上手になるには 寝たきりライフで見えたもの 100cmの視界から―あまはいくまはい―(50)

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5月21日に事故に遭い、鎖骨と肩甲骨、頭蓋骨を折りました。

ポキッと完全に折れてしまった鎖骨は、まだまだ痛いです。ギプスなどで固定ができないので、自宅のベッドで安静にするしかありません。

排せつは抱っこをされてトイレに行く時もありますが、ベッドの上で尿パッドを敷いてします。ご飯も歯磨きもベッドの上。

本を読みたいのですが、本を支えてページをめくるには両手を使わないといけないので、できません。携帯は、携帯ホルダーをベッドに取り付け、片手でも操作できます。また、ヘルパーさんが寝たままパソコンができる台を作ってくれたので快適です。


ベッドに寝たまま、コンピュータ―ができる台を作ってもらいました。携帯も片手で使えます

信頼できるヘルパーさんや友だち、ボランティアさんが代わる代わる来てくれ、意外と事が進み、ストレスがありません。

安心して休めるのって幸せ。子育てと仕事、本の執筆に追われていた5年間だったので、ぜいたくな休む時間です。延期していただいた仕事もあるし、迷惑をかけてしまった人もいるけれど、まずは休むしかありません。

人は元気な時もあるけれど、そうでもない時もあって、できること、やりたいことが変わります。

いつもとは違う自分、やりたいようにできない自分を受け入れながら、まわりの人の変化にも優しくありたいです。

またおもしろいことに、オムツをしたり、着替えさせてもらいながら、わが子が赤ちゃんだったときのことを、よく思い出します。こんなこと、毎日やってあげていたな、と。

人は助けてもらった経験があると、助け上手になります。私も今回の寝たきりを機に、赤ちゃんの気持ちが分かりやすくなったり、人を助けるのがうまくなれるかな。

ただ子どもがご飯をこぼしても拭いてあげることはできないし、持ち物の準備も何も手伝うことができません。ついつい「みそ汁こぼしちゃうよ」「早くタオルをカバンに入れて」ときつく言ってしまうことも。

ここで頑張って動いてしまうと、治りかけたところがさらに痛くなるかもしれません。また気を付けないといけないのが、けがをしていない方の手を使い過ぎて痛めてしまうかもしれません。頑張らないことを、頑張る時。無理をしないよう、工夫を重ね、助けを求めながら過ごします。

家での生活にちょっぴり飽きてきたら、ファストフードなどのテークアウトをお願いして、気分転換。子どもたちは私のベッドの横に布団を敷き寝て、相変わらずのママっ子です。貴重な寝たきりライフ、満喫します!



(次回は7月2日に掲載します)


伊是名夏子

いぜな・なつこ 1982年那覇市生まれ。コラムニスト。骨形成不全症のため車いすで生活しながら2人の子育てに奮闘中。現在は神奈川県在住。

 

(2019年6月18日 琉球新報掲載)

 



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