母から贈られた1冊の本
こんにちは〜。沖縄の子育てを応援するNPO法人「たいようのえくぼ」の、えくぼママライターです♪
突然ですが私が大学生の頃、母から『分娩台よ、さようなら-あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい』(大野明子著、メディカ出版)という本をプレゼントされました。
看護師だった母は、1人目は大学病院で出産したそうです。ただ、出産予定日が過ぎ、医師のお休みの都合で陣痛促進剤を投与されてもなかなか産まれず、最終的に医師がお腹の上に乗って押し出して出産、という経験をしたそうです。そして産まれたのが私…でした。
そんな経験もあり、「2人目は大病院では産みたくない〜!」と、2人目は病院ではなく、助産所で出産しました。そして産まれたのが妹です。でも頭と同時に手も出てきて、難産だったそうです。
そんな経験をした母から贈られた本。
内容は、分娩台を使わない自然なお産を紹介する内容だったと思います。
「思います」というのも、その当時の私は…
「はぁ〜!? なんで今のこの時代、わざわざ医者もいない自宅とかで産まなきゃいけないのさ! 怖いじゃん! 私はバリバリ医療のお世話になるよ!」
な〜んて考えだったので本を開くこともなかったんです…著者様、お母様、申し訳ありません…。
しか〜し、時は経ち、妊娠が発覚した私が探したのは・・・
『なるべく自然なお産ができる場所』でした。
「バースプラン」でお産をイメージ
そして巡り合ったのが、息子を出産した沖縄市にある産婦人科クリニックでした。
そこは
- 分娩台はなく、フリースタイル(アクティブバース)出産ができる
- 分娩室が家庭的な和室
- 赤ちゃんが驚かないようお腹の中に近い明るさの中で出産できる
- 母子同室(ベビーベットなし)、母乳、布オムツ推奨
- 食事も母体、母乳に良い発酵玄米、手作りの味噌やドレッシング・納豆・豆乳ヨーグルトなどの和食。毎朝手作りスムージー
- 全室個室なので家族も泊り込み可
などなど…。
昔、私に本をくれた母も大大大満足!の産院でした。しかも待合室には、先に紹介したあの本もちゃんとありました(笑)。
出産についての計画を記す「バースプラン」も
陣痛中入浴したい、アロママッサージしてほしい、写真や動画を撮りたい…
など、いろいろなことを叶えてくれるとのことで、我が家はママのカンガルーケアだけでなく、パパカンガルーもバースプランに書きました。
産後の準備もバッチリ。
ついに予定日! になりましたが…
予定日から20日余り…緊急帝王切開に!
初産だから遅れるとは思っていましたが…何事もなかったかのように2週間が過ぎていました。
もうひたすら歩くしかない!と、数時間のお散歩をした日の夜、「ついにおしるし!?」と思ったら破水! 破れたのが上の部分だったため、それほど羊水は出ませんでしたが、その日の夜に入院。さらに5日間。分娩につながる「有効陣痛」がこなくて微弱陣痛が続きました。
みんなから「まだ!?」「普通ならもう薬とか手術とかになってるよ!?」と連絡がくる中…
赤ちゃんが元気だったのでギリギリまで医師も助産師さんも待ってくれたのですが、最終的には感染症の数値が上がってきたため、緊急帝王切開になりました。
パパカンガルーも母子同室も♪
出産は母子共に命がけの行為なので想定外の出来事も起こるんです。だからこそ何より母子の命を守ることが最優先です!
私の場合、緊急帝王切開になりましたが、赤ちゃんの健康状態が良好だったので、夫の立会いができて、写真も撮ってくれて、カンガルーケアも、パパカンガルーの願いも叶えてくれました。
出産後、切ったおなかを縫って病室に戻り、母子同室の生活が始まりました。別々の産院も多いと思いますが、私の場合は息子が横に居てくれたから、術後の痛みも吹き飛びました。
当時は自然分娩できなかったことへの落ち込みなどもありましたが、無事に生まれてきてくれて本当にありがたかったです。
おっばいは母子の“努力”が必要だった
出産前の私は「赤ちゃんは産まれてきたら勝手に上手におっぱいを飲んで、おっぱいも自然に出てくる」と思っていました。
でも、産まれたばかりの赤ちゃんはおっぱいを飲むのが下手で、おっぱいもすぐには出てこないことが多いんです。
私の出産した産婦人科クリニックでは授乳の時間に毎回のように助産師さんが来てくれて、抱き方や飲ませ方の工夫を教えてくれるなど、授乳のお手伝いをしてくれたのは本当にありがたかったです。
そして「めっちゃ痛い」とウワサの母乳マッサージが全く痛くなかったんです!!
そしてそして、ご飯がとにかく美味しくて美味しくて幸せでした。
母子共に健康でハッピーなお産を
退院後、育児への不安が少しでも軽減されるようにと、沐浴指導はもちろん、母乳指導、おくるみの巻き方など、本当にきめ細かくいろんなことを伝授してくれました。
人それぞれ、出産に際して望むものは違うと思います。ただ、お産は一生のうちに数回経験するかしないかの大変な大仕事です。命がけの大仕事に挑む自分と赤ちゃんのために、それぞれが納得のいくピッタリな産院が見つかりますように。
※妊娠や出産は母子共に1人1人健康状態が異なります。医師や助産師の診断や指導の下、マタニティ(バース)プランをご検討ください。