あなたは今の仕事にやりがいを感じていますか?ちょっと疑問に感じた人にぴったりなイベント「OKINAWA仕事マルシェvol.1」が12月26日午後7時半、宜野湾市のGakuarubase(ガクアルベース)で開かれます。イベントには、宜野湾市の野菜直売所ハッピーモア市場の店長を務めながら民泊を経営する大湾絵梨子さん(31)とブログなどを書いて副収入を得ているコアラ太郎さん、県内の大手企業でキャリアを積む男性―と、働き方もやりがいも多様な3人が登壇します。一風変わった仕事イベントがなぜ沖縄で開かれるのか。イベントを企画した石川廉さん(31)に思いを聞きました。
(聞き手・田吹遥子)
面白いオトナ
企画者の石川さんは宜野湾市出身。県外の大学を卒業後、東京都の障がい児支援のNPO法人で働きました。障がい児支援にやりがいを感じていましたが「もっと多くの子どもたちを救いたい」と考え、子育て問題を中心に社会課題を解決するNPO法人フローレンスに転職。特にフローレンスでは駒崎弘樹代表を中心に、訪問型病児保育の仕組みをつくったり、障がい児保育園を設立したりするなど、社会を変えることを仕事として実際に行動に移している「面白い大人たち」に出会いました。それが石川さんの憧れで目標になりました。石川さん自身も障がい児保育園の設立や政策提言に携わっています。
安定志向の沖縄
11月から育児休暇で沖縄に戻っている石川さん。久しぶりに会って話した知人や友人が、安定した職業に就きながらも仕事のやりがいを見いだせていないことに気づいたと言います。「学校ではやりたいことをやりなさいと言いながら安定した仕事だけを勧める。食べるために働く、働くためだけに働くとなってはいないか」。そして沖縄では働き方の選択肢が少ないと感じました。「いろんな働き方があることを感じてほしい」。それがイベント開催に至った経緯です。
「人生100年時代」のリスク分散
「人生100年時代、一企業でずっと働くことは難しいかもしれない」と石川さん。「一つの仕事に自分のキャリアが縛られることはリスクがある」と考えます。石川さん自身もフローレンスに籍をおきながら、動画製作などの技術を生かし、電子商取引(EC)サイトや大人の発達障がいに関する情報を発信するメディアの仕事を個人で副業として引き受けています。都心では、石川さんと同様に副業をする人も多いとか。「今の職場が急になくなった時に働くことができるか。(複数の仕事でキャリアをもつことで)リスクを分散する意味でも副業は合理的」と指摘します。さらに「一つの企業だけにいると同じ組織の文化に染まってしまう。自分自身を成長させるためにも外に出ることは大事」と副業の意義を語ります。
イベントには、副業をする人だけでなく、企業内でやりがいを感じながらキャリアを積む人も登壇します。「さまざまな働き方、選択肢を知ってほしい」との思いからです。イベントの定員は30人程度を予定しており「先輩と話すような、登壇者と近い距離で話ができる空間にしたい」と話します。
石川さんは「安定した仕事に就いてもやりがいを感じられず辛い人もいるはず。新卒の若者から今働いている人も含めていろんな人に来てほしい」と参加を呼び掛けました。
参加申し込みと問い合わせは、https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeZrzDMxONglc11oAJBna6IpMNG5bDLGL_BKOIEtqBbm5Pycw/viewform
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