米軍普天間飛行場から発がん性のある有機フッ素化合物PFOSを含む泡消火剤が漏れ出た問題で、謝花喜一郎副知事は14日午前、県庁に川村裕外務省沖縄担当大使と田中利則沖縄防衛局長を呼び出し抗議した。「県民に大きな不安を与える。決してあってはならない。大変遺憾だ」と語った。日米地位協定の環境補足協定に基づき、基地内への立ち入り調査を実現させるよう米軍に働きかけることを求めた。
抗議文を受け取った川村大使は「誠に遺憾な事案だ。不安を払しょくできるよう取り組みたい」と答えた。田中防衛局長は「関係自治体や関係省庁と密接に連携して対応したい」と述べた。
謝花副知事は、普天間飛行場司令官のデイビッド・スティール大佐が汚染除去作業の現場で「雨が降れば収まるだろう」と発言したことにも抗議。「県民感情を逆なでするもので到底容認できない。本来なら米軍と政府の責任で宜野湾市の力も借りずに回収するべきだ」と強調した。
県は14日中にも普天間飛行場への立ち入り調査を申請する。今後、米海兵隊へにも直接抗議する方向で調整している。【琉球新報電子版】