台風14号、与那国島で全域避難指示 朝から暴風域(9月12日昼)


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午前11時20分、気象衛星ひまわりが撮影した台風の画像(左下)。「台風の目」が台湾と与那国島付近にくっきり見える

 気象庁によると12日午前10時、非常に強い台風第14号は与那国島の南西80キロの海上にあり、1時間に約20キロの速さで北北東に進んでいる。台風の中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで中心から半径85キロ以内では風速25メートル以上の暴風域、中心の北東側520キロ以内と南西側280キロ以内では風速15メートル以上の強い風となっている。

 与那国島地方の一部が暴風域に入り、同町祖納で最大瞬間風速南東の風37・2メートルを観測した。与那町は同日、町内2カ所に避難所を開設するとともに、同町全域の945世帯(対象1681人)に避難指示を発令した。同町によると、午前11時現在で被害は確認されていないという。

 石垣島気象台によると、暴風、波浪警報が発表された与那国島地方では、昼前から南に暴風になり、昼過ぎは南に猛烈な風が吹く見込み。今後予想される最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートル。過去の台風では風速40メートル以上の猛烈な風で、電柱や住家の倒壊被害が発生しているため、風が強まる前に頑丈な建物に移動し、屋内では窓から離れるなど、厳重な警戒を呼び掛けている。

 台風は非常に強い勢力を保ったまま、13日にかけて非常に強い勢力を保ったまま八重山地方にかなり接近する見込み。その後、14日にかけて東シナ海を北上し、16日にかけて東シナ海でほとんど停滞するとみられる。

 石垣島地方は、台風の進路により暴風になる恐れがあるため、13日にかけて南の非常に強い風に十分に注意するよう呼び掛けた。同地方は波浪警報、大雨、強風、雷、洪水、高潮注意報を発表している。12日夜までには大雨注意報を大雨警報に切り替える見込み。

 宮古島地方には波浪警報のほか、大雨、強風、雷注意報を発表中。13日までに波浪警報が、同日明け方までに大雨警報を発表する可能性があるという。

 本島地方には沿岸の高波や、発達した積乱雲の下での落雷、突風、強い雨に注意を呼び掛けている。


 

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