【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設で、政府が県の埋め立て承認取り消し処分を「違法」とし行政代執行の手続きに入ることについて27日、記者団の取材に応じた稲嶺進市長は「地方自治の本旨を無視した形だ。沖縄県民の思いに真摯(しんし)に向かい合うという(気持ちが)かけらも見えない」と強く批判した。
防衛省が知事の効力を一時停止するために行った執行停止申し立てを国交省が認めたことについて「(結果が出るのが)早い。3、4日で知事の意見を本当に精査して答えが出てくるというのが考えられない」と首をかしげ、「申し立ても審査も国。最初から出来レースと言わざるを得ない」と指摘した。
久辺3区への新交付金を決定した翌日に、代執行に向けた手続きと執行停止を同時に進める政府について「アメとムチを使い分けて進めている」と不快感を示した。【琉球新報電子版】