【辺野古問題取材班】帆かけサバニで、名護市辺野古の新基地建設に反対する各地の島ぐるみ会議を訪ねる「沖縄本島一周帆かけサバニキャラバン」が28日朝、本島一周の旅を終えて名護市辺野古漁港に戻った。風と人力で海を進む帆かけサバニ。キャラバンのメンバーは伝統の乗り物と共に沖縄の海の大切さを訴えた。
キャラバンは、帆かけサバニ体験などを企画する「フーカキサバニ」や新基地建設に反対する島ぐるみ会議が協力して実施した。
11日に瀬嵩の浜を出発し、東村川田漁港、国頭村安田と北向けに進んだ後、同村宜名真から西側を航行し、15日までに糸満市南浜漁港に到着した。天候の関係で11日間中断し、27日に再開。糸満から東回りで辺野古に戻ってきた。
東村の川田漁港や国頭村奥、糸満市など滞在先では、各地の島ぐるみ会議や地元の人たちが集まり、帆に新基地建設反対を訴えるメッセージを書き込んだ。12日に東村高江から国頭村安波沖を航行中、ジュゴンとみられる生き物との遭遇もあったと言う。三浦藍子さん(35)=名護市=は「海を守るキャラバンで見ることができたのはすごいタイミングだ」と喜んだ。
キャラバンを企画した満名匠吾さん(40)は「台風の影響もあったが、寄港先の人々の協力もあって無事にゴールできた」と日焼け顔に充実感を漂わせた。「先人たちがつないできた技術と自然を守ることで、辺野古新基地反対の意思を平和的にアピールしていきたい」と話した。