県教育委員会は27日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内の沿岸で発見された土器や石器など全17点を文化財として認定した。発見場所は米軍普天間飛行場移設に伴う、名護市辺野古への新基地建設の埋め立て予定地となっており、今後の工事への影響は避けられない。
名護市教育委員会と県は現場一帯を遺跡に認定するために調整に入る。市教委は複数の文化財が見つかっている場所として、発見現場一帯を遺跡の「遺物散布地」に認定するよう県に求め、今後シュワブ内にある既存の遺跡との関連性を含めて調整を進めていく。
遺跡に認定された場合、試掘調査などが必要になり、工事の進捗(しんちょく)に影響を与える可能性が高い。現時点での遺物散布地としての認定が見送られた場合も、遺跡認定に向けて、発見現場で文化財の分布調査を実施する可能性がある。
県教委は、発見された場所がシュワブ内の遺跡の中では最寄りのヤニバマ遺物散布地と大又遺跡と距離が離れており、両遺跡との関連性を見いだすのは難しいとしている。同じ現場で2月に見つかった文化財の碇石(いかりいし)と今回新たに認定された土器と石器について、年代に開きがあるなどの理由から、関連性は薄いとしている。