辺野古阻止陳情、米議員に本格化 県事務所が代理人登録


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】県のワシントン事務所(平安山英雄所長)が米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設断念に向け、米連邦議員への働き掛けを本格化させている。2月上旬に、米国外の組織が米国内でのロビーイング(政治的圧力運動)などを行う際に必要な外国代理人登録法(FARA)への登録が完了したことを受け、上下両院の軍事・外交両委員会メンバーの補佐官らとの面談を重ねている。平安山所長は「FARAの登録を受け、積極的に米議会に知事の意向を伝え、辺野古阻止への理解を深めていきたい」と述べた。

 これまで上院軍事委員会のジェームズ・インホフ上院議員(共和)、下院歳出委員会・軍事施設建設小委員会のサンフォード・ビショップ下院議員(民主)ら14連邦議員の補佐官らと面談。グアム選出で下院軍事委員会のボルダリオ下院準議員とは直接、面談した。
 面談した補佐官からは「辺野古移設は負担軽減になり、沖縄にとってもいい」と移設を推進すべきだとの意見があった一方、新基地建設が与える環境破壊に深い関心を示す補佐官もいたという。
 県事務所によると、米国外の政府、政党、組織の代理として、米国の世論、政策に影響を与えようと働きかける者はFARAへの登録が義務づけられているという。登録を怠った場合は、刑事罰の可能性もあるという。外交官や大使館職員は登録が免除されている。