辺野古工事、1年中断 米海兵隊トップが証言


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】米海兵隊トップのネラー海兵隊総司令官は15日、米議会上院軍事委員会で証言し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について、県と日本政府の和解成立によって来年3月までの今後1年間は移設工事が中断されるとの認識を示した。米軍側が工事の中断期間について言及するのは初めて。ハワイ州選出のヒロノ議員(民主党)の質問に答えた。

 ネラー氏は和解に示された県と日本政府の協議が続いている間は移設工事は行われないと指摘した上で「3月までは裁判所ないしは司法当局がこの件を再審理しないことが予期される。われわれは3月に何が起きるかをよく見極め、待つ必要があるだろう」と強調した。さらに普天間の代替施設建設に向け、日本政府の支援を続けるとした。
 これに対して、ヒロノ氏が「現在から1年後として話しているのか」と問うと、ネラー氏は「合意したことだと理解している」と答え、来年3月まで工事が中断するとの考えを示した。
 国は代執行訴訟の主張の中で、和解手続きを取った場合、最高裁の判決が確定するまで「半年ないし1年程度の時間がかかることが十分に考えられる」との見通しを示していた。