「台湾之塔」を建立 出身戦没者慰霊 60人不戦誓う


社会
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「台湾之塔」に手を合わせる参加者ら=25日、糸満市摩文仁

 【糸満】第2次世界大戦での台湾出身戦没者の慰霊碑「台湾之塔」が糸満市摩文仁の平和祈念公園内に建立され、竣工式が25日行われた。第4回台湾出身戦没者慰霊祭も合わせて開かれ、参列した関係者約60人は恒久平和や日台間の友好を願い、真新しい慰霊碑に手を合わせた。

 慰霊碑は戦後70年の節目として2015年、日本台湾平和基金会が着工。敷地は沖縄翼友会が提供し、同会管理の空華の塔に隣接する場所。碑の前面には台湾の形がかたどられている。

 同基金会の許光輝理事長によると、平和の礎に刻銘されている台湾人は34人。沖縄で亡くなった台湾人はさらに多い可能性があるが調査は進んでいないという。同会は8月15日の終戦記念日に向け、スロープなど慰霊碑の周辺整備を行う予定。竣工式に出席した前立法院議員の周倪安さんは「慰霊碑は日台の懸け橋となるはずだ。歴史を次世代につなぎ、二度と戦争のない世の中にしたい」と話した。許理事長は「台湾本国でも慰霊碑を建てたい」と語った。

英文へ→60 people gather to make a pledge for peace as Taiwan monument erected