【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事で、沖縄防衛局は23日、新たなヘリパッドの建設先、N1地区ゲート前に午前と午後の2回に分け、ダンプカー20台分の砂利を搬入した。建設に反対する市民の抗議行動を避けるため、県道70号を国頭村方面から東村方面に下る北側のコースで初めて運んだ。午前に砂利を搬入した際、ダンプカー10台を警察車両などが警護し、合計約30台の車列ができた。1日に運んだ砂利の量はこれまでで最多のダンプカー20台分。午後に砂利を運んだのも初めてとなった。市民らの抗議行動により、午前中の搬入時間は通常より約1時間遅れた。
北側からの運搬コースは、国頭村与那から安波に向けて横断する県道2号の速度規制や上り坂が多いため、これまで利用していなかったとみられる。
市民らは23日午前6時ごろから北部訓練場のメインゲートとN1ゲートの間にある高江橋の前後に約30台の車両を止め、完全に2車線を封鎖した。だが、ダンプカーと警察車両の車列は北側ルートから砂利を運搬。市民らは高江橋から車両で駆け付けようとしたが、警察が車両通行止めをしていたため、車列が進んでいる地点まで徒歩で移動し抗議した。
機動隊員約100人が市民らの車両を移動させたり、市民らを囲い込んだりして排除し、約40分かけ10台で砂利を搬入した。
さらに10台は、同日早朝にトレーラーが別の場所に運び込んでいた砂利を積んでN1ゲートに搬入した。
沖縄平和運動センターの山城博治議長は「沖縄防衛局はきょう初めて北側のコースで砂利を搬入した。追い込まれている証拠だ。明日以降もダンプカーを止めていきたい」と決意を述べた。