高江150人、墜落に抗議  「安全なら総理専用機に」


この記事を書いた人 金城 美智子
基地内に入ろうとする米軍車両に向かって、オスプレイ墜落に対し抗議する人々=21日午前9時54分、東村高江の米軍北部訓練場メインゲート前

 【ヘリパット取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り21日午前、建設に反対する市民ら約150人が同訓練場メインゲート前で集会を開き、名護市安部の海岸で起きたオスプレイ墜落事故や着陸帯建設に対し抗議した。

 市民らは「オスプレイが安全と言うなら総理専用機にして使えばいい」と、オスプレイの運用を許す政府を批判した。

 16日に日米両政府が着陸帯の完成を確認して以来、ダンプによる資材搬入は見られていないが、工事現場を監視する市民らは「未完成だ」と指摘している。集会をとりまとめる沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は「(22日の)返還式典を前に騒ぎ立てないようにしているのだろう。その後また動き出すかもしれない」と警戒を呼び掛けた。

 県外や台湾からの参加者もスピーチをした。大阪全労協の友延秀雄事務局次長は、大阪府警の「土人」発言を受け「大阪の人間は口は悪いが、人の心を切り刻むようなことは言わないはずだ。心を痛めている」と話した。

 午前10時前には、ゲートに米軍の大型車両2台が入ろうとしたため、市民らはプラカードを手にしながら「米軍は出て行け」「ニコルソン(四軍調整官)を許さんぞ」と声を上げて立ちふさがった。機動隊が車道を確保し、約7分間後に車両は中に入った。同じ2台は10時40分ごろに基地の外に出た。
【琉球新報電子版】