「国が新基地建設強行」 先住民族世界会議、アジア声明に明記


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国連の先住民族世界会議関連イベントで、沖縄の現状を報告する友知政樹沖国大教授(奥左から2人目)=25日、ニューヨークの国連本部

 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米ニューヨークの国連本部で開かれている第16回先住民族世界会議で25日午前(現地時間)、世界各地区の先住民族の代表らによる国連総会代表者会合が開かれた。アジア地区代表からの声明も発表され、「国連による度重なる勧告にもかかわらず日本政府が沖縄の人々を先住民と認めず、沖縄人の理解がないままに(名護市辺野古での)新基地建設を強行している」とする文言が盛り込まれた。

 会合に出席した友知政樹・沖縄国際大教授によると、日本政府の代表者からは声明に対し、「日本国憲法で表現の自由が認められているものの、立ち入り禁止区域に入るなど違法な抗議活動が行われている」と、基地建設反対運動の矮小(わいしょう)化をアピールするような発言があったという。

 午後は、アジア全域の先住民族問題を取り扱う非政府組織(NGO)AIPP(アジア先住民族連合)主催のイベントが開かれ、友知氏は、日本政府が新基地建設に関連した護岸工事を開始したことなどを報告。日米両政府の対応を厳しく非難し、工事の即時かつ永続的な中止を強く訴えた。

 イベントでは、アジア各地の先住民族や南米の先住民族支援団体から発言があり、「沖縄では土地が軍事基地化されていることで先住民族の命や平和が危険にさらされている」と危機感を共有した。

英文へ→UN forum Asia delegates declare Japan ignores Okinawans’ indigenous rights in building new base