4D2Uでリアル宇宙旅行 「星空学びの部屋」完成


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テープカットで星空学びの部屋の完成を祝う関係者=4日、石垣市の石垣島天文台

 【石垣】国立天文台石垣島天文台に、宇宙を立体視できる映像システム「4D2U」(フォーディートゥーユー、4次元デジタル宇宙)と学習用の小型望遠鏡を備えた「星空学びの部屋」が完成した。関係者を招いたオープニング式典が4日、同天文台で行われ、完成を祝った。

 「4D2U」は国立天文台が開発した立体映像システムで、地球から宇宙の果てまでを宇宙旅行するように鑑賞できる。スクリーンは200インチで、同システムとしては国内最大。目が疲れにくいアクティブシャッター方式のメガネを採用し、明るい映像で見ることができる。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」が観測した月面の立体地図など、最新の観測データを正確に知ることが可能。観光資源としての活用も期待されている。
 星空学びの部屋は2004年に市、天文台、八重山星の会が発表した「石垣島天文台構想」に整備が盛り込まれており、県の一括交付金を活用して建設した。
 国立天文台の林正彦台長は「10年前からの構想が実現した。4D2Uは最先端のシステムで、現実感が高い。今後も市と協力して活用したい」と述べた。