「久松五勇士」再現ならず 石垣へのサバニ 荒波、目前で断念


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石垣島の伊原間湾を目指しサバニをこいで出発する5人=4日午前、宮古島市の久松漁港

 【宮古島】日露戦争中の1905年、ロシア艦艇発見を伝えるため宮古島から通信施設のある石垣島へサバニで向かった「久松五勇士」の110周年を記念し、航跡を再現する取り組みが4、5の2日間、行われた。

20代の青年5人は4日午前に宮古島市の久松漁港を出発し約20時間かけて石垣島・伊原間湾を目指したが、5日午前4時半ごろ、伊原間の沖合で荒波にのまれて船が浸水、目前にして計画を断念した。
 5人の乗組員は全員伴走船に救助され、けがはなかった。
 サバニに乗った久松学区青年会長の下地雅也さん(28)は「全員悔しさでいっぱい。五勇士の苦労を身をもって感じた」と語った。