社会

沖縄市ドラム缶 防衛局、汚染雨水を排出

 【沖縄】米軍基地跡地の沖縄市サッカー場の掘削部にたまった雨水から水質環境基準値を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄防衛局は5日、場内貯水槽で一時保管していた雨水約25トンの一部を、大道川に通じる排水路から排出した。環境専門家は「適切な処理をせず河川に流せば自然環境に悪影響を与える」と懸念している。

 排水作業は同日午後4時すぎ開始。排水ポンプで貯水槽の水をくみ上げ、場内西側の排水路へ出した。雨水の濁度も検査した。作業は数日かかる見込み。
 雨水からは環境省の水質環境基準値(毒性等量1リットル当たり1ピコグラム)の2・4倍のダイオキシン類が検出された。排水基準値(同10ピコグラム)は下回った。防衛局の重政武輝返還対策課長は「排水基準を満たしており生活環境や健康への影響はない。市や県の了解を得て作業を開始した」と話した。
 環境汚染に詳しい環境総合研究所(東京都)の池田こみち顧問は「排水基準は廃棄物焼却炉などからを想定しており、雨水の安全性を評価するのは問題」と指摘。「自然環境ではあり得ない汚染濃度で、排水処理せずに河川に排出すれば、ダイオキシン類が生物濃縮して生態系に影響を与える」と問題視した。