<金口木舌>世界をともした竹、未来は変わる


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 今帰仁村や大宜味村はタケノコの産地。本土産と比べて細身なのが特徴。北部の店頭に並ぶだけの流通量だが、今帰仁村内では漬物の加工品が今も売られている

▼140年前のきょう、トーマス・エジソンは京都産の竹フィラメントを使い、白熱電球の長寿命化に成功した。「私は決して失望などしない。どんな失敗も新たな一歩となるからだ」。蓄音機や動画撮影機も作った発明王の言葉
▼映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、主人公がタイムマシンで未来に飛んだ日も10月21日。一般人が宇宙にたつことも現実味を帯びた今、時空を超えるのも夢物語ではなくなるかもしれない
▼ノーベル化学賞が決まった吉野彰さん(71)は、授賞理由のリチウムイオン電池の開発成功を前に3度、計画が実らなかった。「失敗しないと絶対に成功はない」と大学生に説いた
▼再生可能エネルギーと蓄電池の利用が地球温暖化対策に貢献するとの期待を受け、吉野さんは12月の授賞記念講演に臨む。吉野さんが目指すのは「地球環境に理想的な世界」だ
▼沖縄の産業まつりが25日から那覇市の奥武山公園で開幕する。毎年、魅力的な発明品、新商品が展示される。映画ではタイムマシンが未来から戻ると動力は核燃料から家庭ごみに変わっていた。未来を変える品がある。そんな想像力を膨らませ、まつり会場を巡ってみよう。