<金口木舌>「反社会的勢力」の解釈

 今年も残り3日。年賀状を慌てて投函(とうかん)する人もいるのでは。たとえ届くのが遅れても、受け取る方はうれしいものだ

▼首里城が描かれた「ふるさと年賀はがき」の売れ行きは好調で昨年比で1・3倍となった。首里城のデザイン入り県版はがき56万枚も、ほぼ完売だという
▼同じ郵便局での販売でも、こちらは問題だらけだ。かんぽ生命保険を巡り顧客に不利益を与えた販売の可能性は、過去5年間で18万3千件、このうち法令違反などの疑いが約1万3千件に上る。背景に過剰なノルマ主義が指摘される
▼当初、経営陣は違法性がないとの見解を示した。元総務事務次官の鈴木康雄日本郵政上級副社長は不正を明るみにしたNHK番組「クローズアップ現代+」の取材方法を「暴力団と一緒」とも発言し、逆ギレともいえる態度を見せた。結局、郵政3社長は辞任した
▼「反社会的勢力」という言葉が飛び交った1年でもある。芸能人の闇営業、桜を見る会でも絡んだ。国民からすると、自らの都合で反社会的勢力の解釈を変える権力の方が恐ろしい
▼政府は2007年指針で反社会的勢力を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団・個人」と位置付けた。桜を見る会での追及後、政府は「定義が困難」とした。政治家は言葉を翻し、元官僚は逆ギレする。そのさまが07年指針に当てはまる印象は否めない。



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