<金口木舌>着たい服を着られる社会

 行進する性的少数者(LGBT)の人々に石や卵が投げつけられる。東欧ポーランドで昨年夏に開かれたゲイ・プライドパレードは、30人の逮捕者を出す騒ぎとなった

▼米誌ニューズウィークが東欧で差別の標的となるLGBTの現状を伝えている。ポーランドの与党「法と正義」は移民排斥に加え、LGBT反対も掲げて選挙に勝ち続ける
▼支持基盤は経済発展の恩恵を受けにくい地方の低所得者層だ。ばらまき型の政策が支持を得るが、国民の分断をあおる主張には欧州連合(EU)をはじめ各国が懸念を示す
▼少数派がヘイトスピーチにさらされる状況は日本にもある。在日コリアンを取り巻く環境はまだ厳しい。2013年に米軍普天間飛行場の県外移設などを求める「建白書」を携え、東京でデモ行進した県内首長らも罵声を浴びた
▼先天性のプラダー・ウィリ症候群で知的障がいのある山形優也さん(19)が、北中城村で開かれたファッションショーにドレス姿で参加した。「小6の頃からドレスを着てみたかった」という優也さん。ネイビーのドレスと青色の花のヘッドアクセサリー姿でランウェイを歩いた
▼父の徳彦さんは「自分が着たい服で表現できることがうれしい」と話す。性別に関係なく好きな姿でいられる。多様性を尊重する寛容な社会なら、国民の分断を乗り越える道も開かれていくはずだ。



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