<金口木舌>白球の軌跡


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 野球のサインというとベンチが出すものだが、審判同士が交わすものもある。ジャッジやサインについて知ってもらおうと、開幕が待たれるプロ野球の審判員が解説動画を作成した

▼球審が両手でピストルのような形をつくり、足元を指す動きも紹介している。得点圏に走者がいる場合などに出される。自身が本塁にとどまることを示す「ステイホーム」のサインだ
▼試合の雰囲気だけでも味わってもらおうと本紙運動面で県高校野球の名勝負をたどる連載「白球の軌跡」を再掲載している。県高野連設立50周年を翌年に控えた2005年。奥武山の倉庫にあった高野連のスコアブックをめくることから企画の取材は始まった
▼スコアブックを学び始めた新米の野球担当のころ、高野連の記録員が付けたスコアが参考になった。書き方のルールが分かれば見ていない試合でも展開を追える
▼連載では延長三十一回の3日間に及ぶ激闘、展開が類似する夏の決勝の同一カードなどを取り上げた。こんな試合があったのかという反応をいただいた。球場で観戦できるのはありがたい
▼ステイホームの期間を耐え、スポーツ再開の動きが広がる。学生の代替大会が各地で検討され、無観客の対応も多い。感染対策は当然としてプロスポーツを参考に制限緩和は検討できないか。「プレー」のコールを多くの人たちが待ちわびている。