<金口木舌>26回目の光文字は

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、新年が明けた。今年は分散参拝が呼び掛けられ、県民はマスクを着けて初詣に出掛けた。苦しいときこそ、人は神仏とのつながりを求めるもの

▼聖書で有名な「出エジプト記」。カナンの地から飢饉(ききん)のためエジプトに移り住んだものの、そこで虐げられたイスラエル人を救うため、神が預言者モーセに託した言葉が「十戒」
▼「殺してはいけない」「盗んではならない」。石版に刻まれた十の戒律をモーセが授かったシナイ山は、神の山として信仰の対象となっている
▼名護市にも神が住むとされる山「神ヶ森」がある。昨年8月、新型コロナウイルス感染拡大で県経済や県民生活に深刻な影響が出る中、名護市が「結」の光文字を点灯させた
▼初めて光文字がともされたのは1996年。東江中学校出身の新成人らが市民に伝えたい思いを漢字一文字に託してきた。未来への希望を込めた「光」を皮切りに、97年は女子中学生拉致殺害事件の被害者を悼む「花」、98年は米軍普天間飛行場移設問題を巡る分断を憂い、「和」の文字をともした
▼26回目の今年は新型コロナの影響で協力金が集まりにくいというが、名護の風物詩を守るため、新成人が寄付集めに奔走している。今年はどんな光文字がともされるのだろう。神の森から発せられる言葉が人々に勇気を与えることを願う。


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