<金口木舌>コロナ禍の正月風景

 新年は着物でお客さまをお出迎え―という習慣がある東京証券取引所。年始めの取引開始日を大発会(だいはっかい)と言い、晴れ着姿の女性が現れる。しかし今年は新型コロナウイルスの感染防止で人数を制限し、女性はなしとなった

▼東証だけでなく各地で新年の様子が様変わりした。一部の団体は賀詞交歓会を中止し、大手企業の年頭のあいさつもオンラインに。女性の晴れ着姿も年始式の鏡開きも、これまで当たり前とされていたことが数年後、「珍風景」に変わるかもしれない
▼コロナ禍でも変わらない風景がある。座間味島には例年同様、クジラが回遊してきた。ナベヅルやオオバン、クロツラヘラサギといった渡り鳥も各地で確認されている
▼お年玉はさすがに電子マネーとはいかず、現金でのやりとり。年始回りを控えたため当方は最小限の出費で済んだが、子どもたちには物足りないお正月となったかもしれない
▼国は1都3県に緊急事態宣言を再び出す見通しだ。今週末は成人式を挟み3連休となる。一人一人の意識と行動制限が沖縄でも求められている
▼ハワイで布教した県出身の牧師、比嘉静観に「改まる年の初めに祈りなむ 苦しみに堪へて生くる力を」という歌がある。苦しみに耐えて生きる力を与えてくださいと新年に祈る内容で、詠まれたのは1950年代。今の時代に通じる歌であることが少し切ない。


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