<金口木舌>「コブラ会」と沖縄

 きょうは「塩の日」。戦国武将の武田信玄が今川氏に塩を絶たれて困っていたところ、敵対関係にあった上杉謙信が1569年1月11日に塩を送ったことにちなむ

▼苦境に陥った敵に手を差し伸べることを意味する「敵に塩を送る」。塩がなければ食べ物を保存できなかった時代は、塩の有無が死活問題だった
▼大宜味村の塩屋集落。青く美しい海で塩を作っていたことから、この地名が付いたとされ、琉球王国時代に大宜味間切番所が置かれていた。旧暦7月に催されるウンガミ(海神祭)では沖縄の原風景が広がる
▼「これこそが沖縄だ」。米動画配信大手ネットフリックスが配信中の「コブラ会」シーズン3で、沖縄空手の継承者ダニエルが塩屋湾を望む六田原展望台に立って感嘆の声を上げる
▼1984年に製作された映画「ベスト・キッド」の続編で、空手を通して社会や人間の本質を描く。「先に打て 強く打て 情け無用」を信条とする武闘派の空手道場「コブラ会」と、「空手に先手なし」の教えを重んじるミヤギ流。互いの正義を信じて疑わず攻撃的になってしまう人間の狭隘(きょうあい)さが悲しい
▼沖縄は争いに疲れたダニエルを癒やす。コブラ会のヒットで、新型コロナウイルスが収束すれば、再び多くの外国人観光客が沖縄を訪れるであろう。敵対をよしとせず、互いに手を差し伸べるちむぐくるを求めて。



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