<金口木舌>生き物たちのメッセージは

 プロ野球が一斉にキャンプインした。2月に入ると一気に冷え込んでしまう年もあるが、今年は暖かい。無観客のトレーニングに沖縄の日差しが少しでも張り合いになればいい

▼今日は立春。例年より1日早い。124年ぶりのことだ。地球の公転が365日ぴったりではないことが原因。しばらくは4年ごとに2月3日が立春というから、明治期以来の今日の立春が不思議な気もする
▼人間は暦が頼りだが、動植物は季節の変化を敏感に捉える。その鳴き声や開花で季節の移ろいを把握した気象庁の生物季節観測が大幅に縮小された。植物34種は6種に、動物23種は全廃となった
▼沖縄気象台ではウグイスの初鳴き、ホタルの初見など1958年からの観測を含む動物8種が外れた。3月のツバメの初見、4月頭のデイゴの開花も62年間続いた公式観測はなくなる
▼5年前の5月、那覇のサルスベリの開花が観測史上最も早かったという記事を書いた。2年前、サルスベリはさらに早く咲いた。継続する桜、梅、ススキの他はこうした比較ができなくなる
▼開花の早まりは温暖化の影響という指摘も。ならばなおさら重要な動植物のメッセージだ。気象庁は廃止された観測の手法を公表した。静かに咲く花に各々(おのおの)が目を向け、鳥の声に耳を傾けられるだろうか。大事なものを切り捨ててしまった気がしてならない。



関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス