<金口木舌>ラジオで学ぶ話し方


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 琉球新報は5月から、インターネットの音声ニュース「琉球新報ラジオ部」を始めた。出演してみて感じたのは、取材で感じたことを聞いてもらえるうれしさだ

▼同時に、普段何げなく聞いていたラジオパーソナリティーの声がいかに聞き心地がいいかを実感した。何か秘訣があるに違いない
▼ラジオ沖縄の「ユーグラデーションタイムチョイス!!」はニュースだけでなく、地域の話題やスポーツ情報などを紹介する番組。パーソナリティーの金城奈々絵さんは以前取材したことがあるので、話し方のこつを聞いてみた
▼(1)あいうえおの母音を意識して口を開ける(2)新聞を音読して口をスムーズに動かす練習をする―など、すぐに実践できる上達のこつを教えてくれた。だがそれよりも大切なのは「等身大の自分でいること」。さまざまな経験をしたり、本や新聞を読んだりして自分の引き出しを増やすことでよどみなく話をつなげられるようになるという
▼音声配信ツール「ポッドキャスト」でも聴けるようになったが、ラジオの歴史は古い。1925年7月12日、東京放送局(現NHK)が本放送を開始したことから、今日は「放送記念日」とされる
▼緊急事態宣言が延長された。家にこもる時間も増えそうだが、黙って時間を過ごすのではなく、ラジオパーソナリティーを手本に、脳と口周りの筋肉を鍛えてみるのもいい。