<金口木舌>ベランダコンポスト


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 1カ月ほど前から、生ごみを土に埋めて処理するベランダコンポストを始めた。前々から水分を含んだ生ごみの重さが気になっていた

▼ごみ収集日まで日があると、暑いこの時期は腐敗が進む。臭いが気になり、収集日まで生ごみを冷蔵保存することもあった。今のところ、小バエがたかるなどの目に見える影響はない
▼気が付いたことがある。微生物がせっせと働いてごみを分解し、堆肥化を進めるため、コンポストの容器が常に温かいのだ。目に見えない蒸気を出しているらしい。コンポストの息遣いを感じる
▼以前に比べ、収集日のごみ袋はだいぶ軽くなった。しかし、「小」「中」サイズの指定ごみ袋を週に2回交互に使うペースは変わらない。プラスチック容器類がかさばるためだ。どうしたものか
▼6月にプラスチック資源循環促進法が成立した。コンビニでもらうスプーンやフォーク、ホテルの使い捨て歯ブラシなどの削減を企業に義務付ける見通しだ。企業にとってはサービス低下、消費者にとっては不便と感じる人もいよう。でも、プラスチックごみの増加を放置するわけにはいくまい
▼生ごみの堆肥化は面倒だけど、やってみるといろいろな発見があった。プラスチックごみを減らす取り組みが、新たなライフスタイルの提案につながるかもしれない。「ちょっとした不便」がもたらす豊かさを楽しみたい。