<金口木舌>宇宙から見える景色


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 沖縄本島の南端から北端まで直線距離で約100キロ。空に向かって同じ距離を進めば、そこは宇宙と呼ばれる場所。人類は昔から星空を見上げ宇宙に憧れを抱いてきた

▼月を目指して始まったアポロ計画が終了したのは1972年12月19日。69年の人類初を含め6回の月面着陸に成功した。10年以上、試行錯誤を繰り返し、技術を磨きながら宇宙進出の足がかりをつくった
▼今や民間人も宇宙に旅立つ時代。実業家の前沢友作さんは国際宇宙ステーションに滞在し、SNSで情報を発信する。米宇宙企業スペースXは9月に民間人だけの地球周回旅行を成功させた
▼宮古島市の下地島空港を宇宙旅行の拠点として活用する計画も進む。2025年にも旅客を宇宙に送る予定だ。宮古島から気軽に宇宙へ。そんな未来に期待が膨らむ
▼宇宙から地球を眺めると美しさに感動するという。しかし足元では森林伐採や海洋汚染など自然が破壊される。宇宙に目を向け技術を高めることは重要だ。同時に、地球を守り未来に残す取り組みも忘れてはいけない。