<金口木舌>ラジオが生み出す多様性


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 車に乗るとき、ついつい好きな音楽ばかりを聴いてしまう。ラジオに切り替えると新たなアーティストに出会うことがある。国内外の最新のニュースにも触れられる

▼県内にはコミュニティー局も含めると20以上のラジオ局がある。子育て支援や健康づくり、地元企業の応援など地域に密着した番組を発信する。子どもからお年寄りまで幅広い人たちの声を届ける
▼インターネットの普及で、どこにいてもラジオが聴けるようになった。県内の番組に県外からメッセージが届くこともある。今やラジオもボーダーレスの時代だ
▼13日はユネスコが定める世界ラジオデー。ラジオは世界で最も利用されているメディアだという。ユネスコはラジオが多くの人の声を反映し、多様性を生み出していると指摘する
▼さまざまなメディアの誕生で情報収集が容易になった。一方で興味のある内容だけに接する情報の「偏食」も問題となる。多様な声に耳を傾ける大切さを、ラジオデーに改めて思い出したい。そこから彩りのある社会づくりにつながるはずだ。