<金口木舌>化石燃料の脱ロシア依存を急ぐ欧州


社会
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 ロシアのウクライナ軍事侵攻後、化石燃料の脱ロシア依存を急ぐ欧州連合(EU)

▼とりわけドイツは脱原発と合わせ、ロシアのエネルギー輸入依存からの脱却と気候変動対策で“脱炭素”に力を入れる。ドイツ連邦政府は大幅な再生可能エネルギーの導入に向け、4月、エネルギー関連法改正案を閣議決定した
▼「再エネ設備は最優先の公益」と位置づけ、洋上風力発電などの導入で2035年以降、国内電力部門で二酸化炭素排出の実質ゼロを目指す
▼ひるがえって再エネ導入が進まない日本で切り札として期待されているのが洋上風力発電。そのトップを走るのが秋田県だ。地産地消を超え、再エネ輸出県を目指す。千葉や秋田では海底の地盤調査も始まった。離島県の沖縄こそ、再エネ導入を率先して進める必要がある
▼国は、辺野古新基地建設の莫大(ばくだい)な費用を再エネ導入に充ててはどうだろう。軟弱地盤の海を埋め立て軍事基地を造るくらいならば、沖縄に風力発電を設置する方が、持続可能な社会づくりという沖縄の公益にもかなう。