<金口木舌>新規感染者減のヒントを台湾から


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 新型コロナウイルスの感染拡大後、さまざま対策が講じられた。税金の無駄と批判されたアベノマスクなど、トップダウンの政策が歓迎されなかった事例は枚挙にいとまがない

▼地域の薬剤師を通じてマスクが行き渡るようにした台湾。科学に基づき、公平性や透明性を重視して国民の需要を最優先にした対策を次々に打ち出した
▼陣頭指揮を執ったデジタル担当大臣オードリー・タン氏。著書「デジタルとAIの未来を語る」の中で「台湾がコロナに関して解決できた問題を国際社会にシェアしたい」と思いをつづる
▼県内の新規感染者は1週間で8千人超が4週連続で続く。医療従事者の欠勤も相次ぐが、感染対策を講じている認証店について県は24日から「4人以下2時間以内」の制限を解除した
▼5月下旬に感染が再拡大した台湾は教育機関や業種の一部閉鎖などで3週間で新規感染者数を3割減少させた。デジタル技術はどう生かされたのか。2年前にタン氏と対談した玉城デニー知事は今こそ蓄積された知恵の共有を申し入れる時期ではないか。