<金口木舌>選挙を機に固定観点見直しを


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 多くの市町村議会議員選挙が知事選と同日の「選挙イヤー」。4年に一度の統一地方選挙の告示が迫る。地域にとって注目度は高く、知事選同様、行政に声を届ける大切な選挙だ

▼9月11日を中心に、県内29市町村で議員選挙が実施される。本紙の調べでは合計定数418に対し、現時点で502人が立候補を予定する。そのうち女性の立候補予定者は60人ほどだ
▼現職の議員数でみても、最も女性議員の割合が多い那覇市議会でも約3割で、平均で1割程度。女性議員がゼロの議会は10町村に上る
▼一定の割合で女性を採用することを定めるジェンダー・クオータ制を導入している国々の女性議員割合の平均は27.6%に上る。同制度を導入していない日本では衆議院の女性議員数は1割に満たない
▼2010年に国頭村議選に初当選した宮城千賀子さんは村内初の女性議員。夫から「あなたぐらい元気のある人が必要だ」と背中を押された。制度導入の検討とともに「家事や育児は女性の仕事」という性別役割の固定観念を見直す時期に来ている。