<金口木舌>校則を民主主義の教材に


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 子どもの中学校の保護者説明会に出席して驚いた。ツーブロックの髪型は「特異」なので禁止、眉毛を抜いたりそったりするのは程度にかかわらず禁止。理由を質問しても明確な答えは得られなかった

▼大半のツーブロックは爽やかに感じるし、眉毛も社会に出ればむしろ全く整えていない方がマイナスの印象になりやすい。一律に規制する姿勢と、教育目標に掲げている自主性が両立するのかと疑問を覚えた
▼4日の本紙教育面に、那覇市の城北中生徒会の取り組みが掲載された。「わがままを通すのではなく、根拠のある校則に改めたい」と、企業に対し髪型や眉についての印象を聞いた。今後も高校や企業に調査を続けていく
▼疑問に対し、自ら考え行動して、多くの生徒が納得できる根拠を組み立てていく。校則だからと単純に従わせるよりも、自主性を伸ばす教育効果は高いのではないか
▼当然ながら、校則は第一に生徒のためにあるべきで、絶対不変のものではない。生徒が身近な実践を通じて民主主義を学ぶための教材として活用してほしい。