<金口木舌>買い物を通じた交流


社会
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 子どもと一緒に買い物をすると店員の優しさに触れることがある。商品を取ってくれたり袋詰めを手伝ってくれたりと心遣いがうれしい。子育てで誰かに支えられていると感じて、気持ちが楽になる

▼地域にある小規模店は店員と交流できる貴重な場所だ。商品を選ぶ間や会計の際に、ちょっとした会話を楽しめる。大型店が増える時代に、来店客と信頼関係を深めることで差別化を図る小規模店もある
▼最近は県内のスーパーで無人レジを見かける。バーコードの読み取りから袋詰めまで自分のペースでできて、買い物をスムーズに終えられることもある。急いでいるときは積極的に無人レジを使う
▼コロナ禍で非接触のニーズが高まり人混みの緩和も求められた。無人レジは時代に即した対応で、大型店などで導入が進む。一方で店員が対応する通常のレジもなくならないようだ
▼ネット販売の普及で自宅にいても欲しいものが手に入る時代だ。利便性の高まりに感謝しつつも、買い物を通じた人と人との交流はこれからも残していきたい。