<金口木舌>小さな島の、大きな可能性


社会
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 1978年の全国高校総体バスケットボール男子で辺土名高が3位に入った。小柄な選手が多かったが、速さと技術で全国の強豪に立ち向かった。小さくても勝てるというバスケの可能性を示した

▼ボクシング元世界王者の具志堅用高さんは高校時代、身長が足りずに野球の道を諦めた。それでもボクシングと出会い才能を開花させた。世界の強敵を次々と破り、連続防衛記録も打ち立てた
▼尊敬する人に具志堅さんを挙げるのは、男子ゴルフ賞金王の比嘉一貴選手だ。身長は158センチでスポーツ選手としては恵まれた体格ではないが、自らの長所に磨きを掛けてプロの舞台で輝きを放つ
▼一見すると不利に思える状況でも、アスリートは自分にできることを探し出して道を切り開く。困難を乗り越える姿はたくましく、前進するためのヒントを示してくれる
▼沖縄には可能性を秘めた人材がまだまだたくさんいる。ビジネスや芸能など各分野で活躍する人もいる。小さな島で生まれた才能が大きく羽ばたいて、今後も県民を勇気づけてほしい。