<金口木舌>クジラに学ぼう

 最近、大阪湾や東京湾でクジラが目撃されている。東京湾に現れたクジラはザトウクジラとみられる

▼北太平洋のザトウクジラは、夏にロシアやアラスカで餌を食べ、冬に沖縄やフィリピンなどで繁殖・子育てをする。東京湾での現象は、地球温暖化に伴う海水温の上昇で、生息域が拡大したためとも指摘される
▼これら大型クジラに温暖化対策の「救世主」として熱い視線が注がれている。近年の海洋生物学者らの研究で、一頭で何千本もの木々に匹敵する大量の二酸化炭素を除去することが分かってきた
▼仕組みはこうだ。大型クジラは大量の動物プランクトンを食べ、うんちをする。それが植物プランクトンを増やす。植物プランクトンは二酸化炭素を除去し、酸素を供給する
▼しかし、クジラの数は商業捕鯨でかつての四分の一に減った。経済や軍事活動で自然や生き物の命を壊してきた人間。気候変動が深刻化する中、未来の地球を守れるのか、私たちは岐路にある。人間の活動が生態系全体にどれほど影響してきたか、クジラに学んでもよい。




関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス