<金口木舌>コロナ後の未来へ


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 1日の県立高校の卒業式で、生徒が「私たちの3年間はマスクと共にあった」と語った。感染防止のため級友の素顔と接する機会は大幅に減った。コロナ禍前の日常が失われ、さみしい気持ちもあっただろう

▼学校生活最後の晴れ舞台となる卒業式では、マスクを外して笑顔を見せる生徒の姿があった。素顔を出すことが「恥ずかしいから」と、着けたまま出席する生徒もいた。どちらの思いも大切で、尊重したい
▼13日からマスク着用が個人判断となる。今後は国内でも「脱マスク」が広がる。感染リスクが高い場面など状況に応じて着用も推奨される。引き続き感染対策の徹底が必要だ
▼コロナ禍で私たちの生活は大きく変わった。マスクもその一つで、今では着用が習慣になった。マスクなしの生活を歓迎する人もいれば、急激な変化を受け入れられない人もいるはずだ
▼以前のような日常を取り戻す日は近い。私たちは確実に前進しているが、ペースは人それぞれ。一人一人の思いを尊重できる社会になればコロナ後の未来は輝きを増す。