<金口木舌>子どもたちが羽ばたくために


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 コロナ禍が落ち着き、沖縄を発着する国際線が再開した。家族と旅行を楽しむ外国客の子どもを街中で見かける。沖縄を旅した経験が、この先の成長につながってほしい

▼バスケットボール女子日本代表などで活躍した野崎(旧姓新垣)たけ子さんは、世界を見て視野が広がった。中学時代、急激に身長が伸びたことを悩んだようだが、海外に行って「普通だ」と思えるようになった
▼バスケのワールドカップに合わせて各国の選手が沖縄入りし、各地で交流会を開いた。選手から話を聞いた子どもたちは世界を身近に感じ、多くの刺激を受けただろう
▼バスケを通じ子どもたちの体験格差を解消する活動が県内で始まった。イベントの企画や運営を通して、非日常の経験を味わってもらうという。普段と違う景色を見れば、新しい自分に気づけるはずだ
▼子どもたちに多様な経験の機会を与えるのは大人の役割だ。自分に何ができるか全ての大人が考え、行動する社会でありたい。無限の可能性がある子どもたちを、誰一人取り残してはいけない。