<金口木舌>悲しいやんばるの動物たち

 お騒がせのオスプレイが米軍普天間飛行場に帰ってきた。珍客が居座った大分空港の関係者はさぞ迷惑だったろう。沖縄にとっても歓迎し難いご帰還だ

▼伊江島補助飛行場で緊急着陸、岩国基地と大分空港ではエンジンから煙を吐いた。機体番号は11。成績の悪いオスプレイの中でも札付きの厄介者らしい。当の米軍も手に負えないのではないか
▼こちらの珍客は楽しい話題を提供してくれた。今年7月、大宜味村田嘉里の宮城光明さん宅にヤンバルクイナが闖入(ちんにゅう)した。宮城さん、テレビの後ろに逃げ込んだ珍客をパチリ。8日付本紙の1面に写真が載った
▼国頭村の民家の庭先には時折ヤンバルクイナが姿を見せるというが大宜味村の民家に現れるのは珍しい。マングースの駆除活動で生息域が拡大したとの見方がある。それでも国の天然記念物が安泰というわけではない
▼やんばるの山中に捨てられたネコが新たなヤンバルクイナの脅威となった。都市部の人間の仕業という。この話を聞き、1970年代末にはやった「悲しきマングース」という歌を思い出した。ハブ退治のためインドから連れて来られたマングースの哀れな末路を歌う
▼生存の危機にさらされるヤンバルクイナ、希少種の天敵として駆除の対象となったマングースやネコはいずれも悲しい存在だ。元凶はわれら人間。罪深い生き物である。