<金口木舌>女の子へのメッセージ


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 高校を中退し、父親が借金苦で自殺、結婚相手はアルコール依存症で、DV(家庭内暴力)がひどかった。元ヤンキーの彼女が言う。「王子様を待たないで。幸せは、自分で取りに行ってください」

▼彼女とは漫画家の西原(さいばら)理恵子さん。著書「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」で、若い女性にメッセージを送る。「追い込まれて次の一手が打てなくなる前に生き抜くための戦略を立てて」
▼「女の子」という点がポイントだ。女性は出産する性。子どもが生まれれば働けない場合もある。でもお金はかかる。恵まれた環境であればいいが、世帯収入が低いと夫婦関係にひびが入ることもある
▼沖縄の離婚率は全国トップで、人口千人当たり2・59人と全国の約1・5倍。10代で出産する割合は、全国1・3%に対し、2・5%と高い。傾向は語られても、離婚後や若年出産の対策について語られることは少ない
▼離婚や若年出産が、自分の幸せをつかみ取る新たな一歩となり得ることもあり、決して悪いことではない。一方で、食べていくための戦略も必要。「自立」を促す西原さんの助言は的確だ
▼では「男の子」はどうするか。暴力は振るわない。簡単に妊娠させない。親やパートナー、酒に依存しない。まずは「自立」。男女共に必要なのは、それを目指す姿勢だと言えるのかもしれない。