<金口木舌>南部九州総体を見据えて


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 正月早々、ファンを熱狂させたプロバスケットボールの琉球ゴールデンキングス。全国でもサッカーやバレーボール、ラグビーで高校生が躍動している。新しい年を迎え、スポーツはさらに熱さを増した感がする

▼今年、九州各県でより力が入れられるのが2019年の全国高校総体に向けた取り組みだ。7月下旬~8月中旬、沖縄、鹿児島、宮崎、熊本の4県で開催され、名称は南部九州総体となった
▼県内では陸上、空手道、水泳、なぎなた、重量挙げ、サッカー、自転車、相撲を行う。8競技10種目の実施は4県で最多。その時の選手となる中2~高1への期待はどこも同じで、強化を重ねている
▼伸び盛りの中高生の育成について過日、沖縄市で開かれたシンポジウムでヒントになる助言があった。投げ掛けたのはレスリングの屋比久保北部農林高校教諭と重量挙げの平良真理沖縄工業高校教諭だ
▼共に選手として全国や世界で活躍し、今は多くの選手を育てる。2人は、中高が連携した選手の将来を描く指導や日常から個々の成長記録をつけ続けることで、全国、世界を見据える意識の向上につながると強調した
▼南部九州総体の自転車の開催は、予定されていた熊本の要望で沖縄に移った。競技会場が地震で被災したためだ。指導の工夫や県同士の連携、そして関係者の心遣いの一つ一つが選手の輝く瞬間を支え、夢へと導く。