<金口木舌>奏でる喜びと感謝の心

 米国歌手のスティービー・ワンダーさんのヒット曲に「愛するデューク」がある。ジャズピアノ奏者デューク・エリントンを追悼して作られた

▼カウント・ベイシーやグレン・ミラーらの名も先駆者として歌詞に盛り込んだ。誰もが体で感じる音楽を生み出してくれたと、先達への感謝を歌っているように聞こえる
▼音楽を奏でる喜びが爆発したようなステージがうるま市であった。県内の高校、中学校の軽音楽クラブによるコンテストだ。昨夏の予選を経た13校がステージに立ち、熱気を帯びた演奏を披露した
▼客席の応援団の創意工夫やマナーも採点の対象となった。バンド対抗ではなく、学校全体での勝負とする狙いがある。スポットを浴びるステージだけではなく、応援に回った生徒も一体で演奏を盛り上げた
▼演奏を支える存在に改めて気が付くのだろう。グランプリに輝いた宮古高の生徒は、仕事後に指導に当たる外部指導者や顧問への思いで声を詰まらせた。友への思いやり、感謝といった純な気持ちが伝わるステージだった
▼中学、高校とバンドを続け、メジャーで活躍するシベリアンスカンクがゲストで演奏。仲間を信じ、音楽に素直に向き合ってほしいと語り掛けた。熱を帯びた言葉が後輩に伝わり、新しい音楽は紡ぎ出される。いささか性急だが、若きミュージシャンたちは次代にどのような響きを残すだろうか。