<金口木舌>キャンプ地沖縄熱く


この記事を書いた人 琉球新報社

 寒さを吹き飛ばす熱気に包まれた。25日、県庁前の県民広場でのこと。2月1日のプロ野球キャンプインを前にしたイベントで、受け入れ先の自治体関係者らが集結、球春を待つ笑顔が広がった

▼沖縄キャンプの先駆けは1979年の名護市での日本ハムで、あれからもうすぐ40年だ。昨年は109億円余(りゅうぎん総研調べ)の経済効果があり、10年前の倍以上。多くのファンにとってもおなじみとなった
▼今年は9球団が沖縄を訪れる。清宮幸太郎内野手(日本ハム)ら注目の新人のほか、昨年、侍ジャパンに選出された又吉克樹投手(中日)らの県勢、完全復活を期す松坂大輔投手(同)らを間近に見られるのも楽しみだ
▼球場などハード面の整備はもちろん、受け入れ地の歓迎と人的交流などがその人気を支える。例えば日本ハム。キャンプ時期に行う北海道と名護市の関係者による交流会は毎年にぎわい、球団関係者も喜ぶ
▼既に始まっているサッカーも今季、過去最多の24チームが沖縄で練習する。グラウンド環境の不備などで一度減少したものの、ここ数年は右肩上がりだ。芝の状態を管理する県の芝人養成事業が実を結び、球団の要望に応える
▼日本代表クラスでは、ボウリングや重量挙げなどが冬場の沖縄キャンプを定期化する。温暖な地での体力づくり。キャンプ地としての沖縄ブランドはますます価値を高める。