<金口木舌>辺野古で「対話」発信を

 沖縄で対話の重要性を説くかもしれない。中東和平のため紛争の解決を訴え、コロンビアなど国内の政治対立が激化する国々に赴き、積極的に調停役を務めてきたローマ法王フランシスコが来年末に沖縄を訪れる可能性があるという

▼かつて神の名の下に聖地奪還をうたって十字軍遠征を実施し、異教徒を殺戮(さつりく)したほか、異端審問で多くの人を排除した暗い過去のあるキリスト教。2000年に当時の法王は「カトリック教会の名誉を汚した行いに許しを求める」と謝罪するなど、対話と平和を求める努力を続ける
▼玉城デニー知事の政治信条は「対話」。米軍普天間飛行場の辺野古移設問題を巡り、政府と集中協議に臨むなど対話を重視してきた
▼対する政府は「国民のため」(岩屋毅防衛相)と、沖縄を再び捨て石にするかのような姿勢で新基地建設を強行する。辺野古移設問題は深刻化する沖縄と政府の対立の象徴になっている
▼地元の民意より、米側への配慮を優先する日本政府は「どの程度主権を持っているか分からない」(プーチン・ロシア大統領)と世界の指導者にも見透かされている。異様な対米追従は隠しきれない
▼沖縄では宗教者たちが過剰な基地負担の押し付けに抗議し、辺野古新基地建設の中止を求めて立ち上がっている。ローマ法王も辺野古の現場で対話の重要性と戦争反対を世界に発信してほしい。



関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス